インタビュー
それが醍醐味
株式会社 丸政 取締役 櫻井 剛敏 さん
“出来立て”の駅弁を持ってサイクリングへ!
知る人ぞ知る「観音巡り」もおすすめ。
小淵沢の魅力は、八ヶ岳・甲斐駒ヶ岳を見渡せる雄大な景色、美しい緑、澄みきった空気…と、挙げればキリがありません。
そんな魅力を自転車旅なら存分に体感できると思います。小淵沢駅にある弊社直営店では、お客様の電車の発着時刻に合わせて、出来立てであったかい駅弁をお届けする“駅弁屋さんのデリバリー”を行なっていますが、サイクリングの際にもご活用いただけると思います。
小海線の大曲を見ながらお弁当を広げてみてはいかがでしょう。
また「観音巡り」も面白いかもしれません。有志が建立した観音様が、道の駅こぶちさわ周辺を中心に、町内各所にいらっしゃるのですが、違いを探しながら巡るのも、自転車旅ならではかもしれませんね。
大正7年創業、小淵沢駅や甲府駅などで駅弁を販売する「株式会社 丸政」の取締役で、駅弁の生産管理を一手に担う。「WANTSの追求」をモットーに、お客様のニーズに応える商品を開発・提供し続ける。
楽しみが豊富なエリア
山梨県馬術競技場 専務理事 渡邊 喜彦 さん
風光明媚な馬のまち・小淵沢。
馬術競技場は関東にもめずらしい大型施設
ここは、馬術競技のために利用する施設。年間を通して、いろいろな大会が行われているほか、「ほくと馬のまち祭り」の会場となるなど、地域とのつながりもあります。
標高1000m、冷涼でさわやかな気候が特徴の小淵沢エリアは“馬のまち”としても知られています。サイクリングをしている最中にも、もしかしたら地元の乗馬クラブの方や馬に出会うかもしれません。緑豊かなまちの中を馬が歩いている様子はとても優雅です。
ところで、みなさんにお願いしたいことが一つ。馬を刺激しないであげてください。一般観覧可能な馬術競技を見に来てくださる際も、大会マナーの確認をお願いします。
2023年より馬術競技場の専務理事に。職員らとともに、馬と馬術に触れている。「小淵沢は都心からのアクセスも良く、ホテルやレストラン施設も充実。乗馬のほかに、美術館や温泉など、さまざまな楽しみ方ができるまち」とエリアの印象を語る
訪ねるサイクリングを!
八ヶ岳アート&クラフトネットワーク
おらんうーたん代表
宍戸 千鶴 さん
一生大事にできる暮らしの道具を探して、散策を楽しむ
これほど作家が集まる地域は他にないでしょう
小淵沢エリアは、文化的でゆたかな暮らしをもたらしてくれる場所。景色が良く、空気が澄んでいて、水もおいしい。わたし自身、20 年ほど前にこのエリアが気に入り、移住しました。
ここで楽しんでいただきたいのは、アート&クラフト巡りです。北杜市は、芸術家や作家が好んで暮らし、アトリエを構えて作品づくりに勤しんでいます。これほど作家が集まる地域というのは、日本でもめずらしいと思います。彼らは苦労しながら真剣に作品づくりに向き合っており、その姿には心を打つものがあります。
「ギャラリー・おらんうーたん」はそんな彼らの作品を一堂に展示しているほか、作家たちの活動場所を示した『八ヶ岳アート&クラフトMap』を配布しています。自転車でアトリエや工房を訪ね、一生大事にできるアイテムを、是非日々の生活に取り入れてみてほしいと思います。
八ヶ岳にアトリエを構えて創作を行う作家の作品を常設展示する「ギャラリー・おらんうーたん」主宰。隣接する「詩遊館ギャラリー」では、不定期に個展やグループ展を開催する。
この地最大の魅力
八ヶ岳PA 支配人 臼井 秀夫 さん
一般道からも利用できるPAの
展望スペースからの山並みは絶景!
八ヶ岳の麓のこのエリアの魅力は「山」だと思います。登山をされる方や写真愛好家の方はもちろんですが、見るだけでも美しいと感じます。観光で訪れた方もきっと、周りの山並みをご覧になって癒しを感じていただけるのではないでしょうか。 私のお気に入りの山の風景は、七里岩ラインから望む八ヶ岳。ちょうど日野春の跨線橋から八ヶ岳を一望できるのですが、早朝、朝日を浴びた稜線は息を呑むほど美しい!夜、月明かりに照らされ山々のシルエットが浮かび上がる光景も幻想的で仕事の疲れが吹き飛びます。
八ヶ岳PAには下り線に南アルプスの眺望を楽しめる展望スペースがあります。ここは、一般道からもご利用いただけますので、是非、サイクリングの途中でお立ち寄りください。
八ヶ岳PA上り線・下り線支配人。上り線PAは土産物が充実、下り線PAはお出かけを意識した商品ラインナップで利用客をもてなす。「“八ヶ岳”というブランドを自信をもってPRできる場所でありたい」と、地元の特産や独自ブランドの発信に力をいれている。(株)アルプス在籍。
歴史を感じる地
三分一湧水館 館長 小澤 澄人 さん
最大の魅力はこの景観!
自然と歴史を身近に感じられるエリア
この地の良さは、なんといってもこの景観だと思います。山々が美しい!なかでも、三分一湧水館3階展望ホールからの大パノラマは格別です。 南に富士山、西に甲斐駒、北には間近に迫る八ヶ岳と、この地を象徴的する景色は、自転車散策の途中立ち寄って是非見ていただきたい景色です。
また、生きた歴史を感じられるのもこの地ならでは。例えば「三分一遊水」は、湧き水を三方向の村落に平等に行き渡るようにと整備された用水路ですが、江戸時代にはすでに活用され、今なお人々の生活を支えていることを考えると、先人の偉大さを感じずにはいられません。
武田信玄が信濃攻略に利用した軍用路「信玄棒道」の出発点も近い。
自然も歴史も身近に感じられる、それがこの地の魅力ですね。
(株)アルプス在籍。2023年より八ヶ岳南麓の湧水について展示解説する、三分一湧水館館長。北杜市出身で「季節ごと美しさが違う」とこもこの地の魅力と語る。施設は日本名水百選に選ばれる「三分一湧水」に隣接し、農産加工物直売所、そば処も併設する。
北杜市オオムラサキセンター 名誉館長 跡部 治賢 さん
国蝶・オオムラサキを育む
里山林の小径の先へ
私が子どもの頃、この地域には当たり前のようにオオムラサキが身近にいました。ですが、里山林が整備されなくなり、景観も生態系も変わってきてしまった。オオムラサキを未来に伝えるべく、再生活動をはじめたわけですが、おかげさまで徐々に生命を育む里山林が戻ってきました。
私は、そんな里山林の小径を行くのが好き。一歩足を踏み入れると、里山の植物や昆虫などに出会える。気持ちが爽やかになってメンタルも落ち着く、活力も出てくるんですよ。マイナスイオン効果もあるっていいますしね。
長坂駅からオオムラサキセンターまで続く「オオムラサキ自然観察歩道」など、気軽に散策できる小径もあります。
ぜひ、サイクリングの途中、冒険心を持ってちょっと里山林をのぞいてほしいですね。
北杜市オオムラサキセンター名誉館長。NPO法人自然とオオムラサキに親しむ会理事長として、地域の里山林の再生活動に尽力。長坂、須玉エリアを中心に、年間30ha以上の里山林の手入れや植樹を実践する。
五感を刺激する体験
地域密着型プロアスリート エース 栗原 正明 さん
シェアサイクルは
「移動手段」ではなく「活動手段」になる
アスリートの僕にとっては、北杜市は絶好のトレーニング場所(笑)。都心に比べ交通量も信号も少ないから、ランもバイク(自転車)もフラストレーションがない。練習を生活の中でできる地なんですよ。
ライダーとしては、走っていて爽快ですし、なんといっても景観が最高!小淵沢と白州を繋ぐループ橋からの眺めは、お気に入りの風景のひとつですね。
シェアサイクルを利用して観光することの魅力は、目的地までの「移動」が「活動」になること。景色の見え方も、空の広さも、肌に触れる空気感も、車移動とは全く違う。下り坂なんてちょっとしたアトラクションですよ(笑)。 食事や買い物を楽しむのと同じように、自転車での移動そのものが楽しい活動になるから、すべてが活動になるわけです。しかも、五感が刺激される、とっておきの体験にね。
地域密着型プロアスリート。2012年に北杜市に移住。2015年から「地域×アスリート=∞」をコンセプトにプロアスリートとして活動。デュアスロン日本選手権優勝、トライアスロンアジア年代別選手権優勝他